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我が心が反応するものから着想を得る

我が心が反応するものから着想を得る

4月になり、指宿では夏のような強い直射日光を感じる日が増えてきました。今年はアトリエに実っていた梅で梅ジュースを仕込みました。出来上がるのが楽しみです。 今年に入ってからは生産性や効率より、心の状態を清く保つように意識して過ごしています。誰かの心を動かす作品を生み出し続けるためには、点数や技法よりも、心をこめて描くことが何よりも重要だと気付いたからです。 1日の仕事を始める前に、散歩がてら神社や自然の多い場所に立ち寄るようにしています。そうすることで自然と心が落ち着き、頭の中が静かになります。中でもお気に入りのスポットは、指宿神社の裏にある「てんちの杜(もり)」です。NPO法人「縄文の森をつくろう会」の方々によって管理されているビオドープです。 ビオトープとは、「生きものの暮らす場所」という意味で、日本だと草地や森に生物が住み着ける水辺をつくることが多いです。 自然界で特定の生物だけを保護するには限界がありますが、ビオドープはその生物が捕食する他の生き物や草木、繁殖地なども含めた自然の生態系をまるごと維持することが可能です。 いいですよね〜、ビオトープ。僕もアトリエにつくりたいです。 春先にはたくさんのオタマジャクシがいて、翌月に見に行ったら小さなカエルがたくさん生まれてました。今はそのカエルたちが少しづつ大きくなっていく過程を見ることができます。 季節ごとに現れる生き物たちは変化し、その成長過程が見られるから、ここには何度来ても飽きる気がしません。毎度新しい発見や気づきがあります。 ありのままに生きる生き物を見つけたときの「あ!」という、あの感覚は、なんとも言葉で表現しにくいもので、「感動」というか、「驚き」というか、自分にピンとくる作品を見つけ出したときの感覚と、少し似ているような気がします。 今年からは自然、鳥居、神社、御神木からインスピレーションを得て絵を描くようになり、そういったテーマで描いてほしいという依頼も増えてきました。 自分の心を動かしてくるものを通し、誰かの心を動かす作品を描き続けていきたいです。

我が心が反応するものから着想を得る

4月になり、指宿では夏のような強い直射日光を感じる日が増えてきました。今年はアトリエに実っていた梅で梅ジュースを仕込みました。出来上がるのが楽しみです。 今年に入ってからは生産性や効率より、心の状態を清く保つように意識して過ごしています。誰かの心を動かす作品を生み出し続けるためには、点数や技法よりも、心をこめて描くことが何よりも重要だと気付いたからです。 1日の仕事を始める前に、散歩がてら神社や自然の多い場所に立ち寄るようにしています。そうすることで自然と心が落ち着き、頭の中が静かになります。中でもお気に入りのスポットは、指宿神社の裏にある「てんちの杜(もり)」です。NPO法人「縄文の森をつくろう会」の方々によって管理されているビオドープです。 ビオトープとは、「生きものの暮らす場所」という意味で、日本だと草地や森に生物が住み着ける水辺をつくることが多いです。 自然界で特定の生物だけを保護するには限界がありますが、ビオドープはその生物が捕食する他の生き物や草木、繁殖地なども含めた自然の生態系をまるごと維持することが可能です。 いいですよね〜、ビオトープ。僕もアトリエにつくりたいです。 春先にはたくさんのオタマジャクシがいて、翌月に見に行ったら小さなカエルがたくさん生まれてました。今はそのカエルたちが少しづつ大きくなっていく過程を見ることができます。 季節ごとに現れる生き物たちは変化し、その成長過程が見られるから、ここには何度来ても飽きる気がしません。毎度新しい発見や気づきがあります。 ありのままに生きる生き物を見つけたときの「あ!」という、あの感覚は、なんとも言葉で表現しにくいもので、「感動」というか、「驚き」というか、自分にピンとくる作品を見つけ出したときの感覚と、少し似ているような気がします。 今年からは自然、鳥居、神社、御神木からインスピレーションを得て絵を描くようになり、そういったテーマで描いてほしいという依頼も増えてきました。 自分の心を動かしてくるものを通し、誰かの心を動かす作品を描き続けていきたいです。

新デスクで仕事開始とネコ

新デスクで仕事開始とネコ

3月中旬を過ぎると、指宿では早めの春が訪れます。日によっては寒い夜もありますが、日中はとても活動しやすくなります。アトリエ、薩摩解放区にも無事にデスクを設置することができました。連れ込み宿がアトリエに大変身です。 実際にここで絵を描いてみて、集中力は、環境音にかなり左右されるんだな〜と改めて感じました。 国道が近いので車の音はしますが、小鳥のさえずりや虫の声は集中力を高めつつ、リラックスした状態を長く維持できるような気がします。Youtubeでそういう自然音を流しながら絵を描いたこともありますが、やっぱり生音の方がいいですね。新しいデスクでは、ほとんど音楽を流さないようになりました。 前までは自宅で仕事をしていたので、数時間に一度はネコが入ってきてしまう環境でした。新しい環境では完全に一人だと思っていたのに、最近は二匹の猫がアトリエに寄るようになりました。 茶トラの子はオスで、2年くらい前からちょくちょく見るようになりました。近づくと威嚇しますが、カリカリが欲しいと室内まで上がって催促してきます。 グレーの子はたぶんメスで、今年から見かけるようになりました。最初はビクビクしていましたが、茶トラと一緒に来るようになって、今ではゆったりとリラックスするようになりました。 アトリエに住んでいるというわけでなく、どうやら2匹の通り道のようです。 自宅にはネコがいるし、2匹を家族として迎えるほどの経済的な余裕もないので、自分としてはいつも距離感を戸惑っています。このアトリエは自分の所有地でなく、使わせてもらっている立場なので何の決定権もありません。 いろいろ考えたり、今も悩んでます。それでも、痩せ細った動物と遭遇したら、それがネコでもイヌでも、例えタヌキでもカラスでもアナグマでも、何か食わせて命を繋げたいと思います。でも、それが野生動物を餌付けしてしまうこと、繁殖し過ぎて他の固有種が減ってしまう可能性もあります。でもきっと、こうやって考えて、悩みながら関係性を築くこと、それが「共存」という選択なんだと実感しています。 とりあえずは今は、同じ借宿を共有する者同士、曖昧な関係のまま、平和的に共存していけたらと思っています。 カリカリを与える量は制限して、餌付けし過ぎないように気をつけています。事故の可能性もあるので、除草剤を使うのもやめました。ネコだけでなく、ここで暮らす他の動植物が良い時間を過ごし、良い人生だったなと思ってもらいたいです。

新デスクで仕事開始とネコ

3月中旬を過ぎると、指宿では早めの春が訪れます。日によっては寒い夜もありますが、日中はとても活動しやすくなります。アトリエ、薩摩解放区にも無事にデスクを設置することができました。連れ込み宿がアトリエに大変身です。 実際にここで絵を描いてみて、集中力は、環境音にかなり左右されるんだな〜と改めて感じました。 国道が近いので車の音はしますが、小鳥のさえずりや虫の声は集中力を高めつつ、リラックスした状態を長く維持できるような気がします。Youtubeでそういう自然音を流しながら絵を描いたこともありますが、やっぱり生音の方がいいですね。新しいデスクでは、ほとんど音楽を流さないようになりました。 前までは自宅で仕事をしていたので、数時間に一度はネコが入ってきてしまう環境でした。新しい環境では完全に一人だと思っていたのに、最近は二匹の猫がアトリエに寄るようになりました。 茶トラの子はオスで、2年くらい前からちょくちょく見るようになりました。近づくと威嚇しますが、カリカリが欲しいと室内まで上がって催促してきます。 グレーの子はたぶんメスで、今年から見かけるようになりました。最初はビクビクしていましたが、茶トラと一緒に来るようになって、今ではゆったりとリラックスするようになりました。 アトリエに住んでいるというわけでなく、どうやら2匹の通り道のようです。 自宅にはネコがいるし、2匹を家族として迎えるほどの経済的な余裕もないので、自分としてはいつも距離感を戸惑っています。このアトリエは自分の所有地でなく、使わせてもらっている立場なので何の決定権もありません。 いろいろ考えたり、今も悩んでます。それでも、痩せ細った動物と遭遇したら、それがネコでもイヌでも、例えタヌキでもカラスでもアナグマでも、何か食わせて命を繋げたいと思います。でも、それが野生動物を餌付けしてしまうこと、繁殖し過ぎて他の固有種が減ってしまう可能性もあります。でもきっと、こうやって考えて、悩みながら関係性を築くこと、それが「共存」という選択なんだと実感しています。 とりあえずは今は、同じ借宿を共有する者同士、曖昧な関係のまま、平和的に共存していけたらと思っています。 カリカリを与える量は制限して、餌付けし過ぎないように気をつけています。事故の可能性もあるので、除草剤を使うのもやめました。ネコだけでなく、ここで暮らす他の動植物が良い時間を過ごし、良い人生だったなと思ってもらいたいです。

小学生ぶりの登山

小学生ぶりの登山

2月は絵の仕事だけでなく、制作部屋の引っ越し、確定申告、植木鉢の管理などが重なって、あっという間に月末を迎えた気分でした。 タスクに追われているときほど、園芸の時間が心を穏やかにしてくれるような気がします。基本的に多肉植物とサボテンは、春秋に管理作業をします。子株を外したり、古い根っこを取り除いたり、ひと回り大きな鉢に植え替えたりします。 自作のモルタルポット、KANDYPOT(キャンディポット)を発案してから3年が経っていました。今年こそは商品化して販売するつもりです。去年もそんなことを言っていた気がしますが。笑 すでに園芸を趣味としている人にはもちろんですが、KANDYPOTがきっかけで植物に関心を持ってくれる人がいてくれたら嬉しいと思っています。 植物は身近に自然を感じられる存在として、自分の空間に迎え入れやすい生き物です。日常生活のふとした瞬間、視界の中に生き物が入ると、心が安らぐような気がします。人には、本能的に自然を求める性質があると思います。 近所に「魚見岳(うおみだけ)」という山があって、車で山頂まで行ったことはあるのですが、思いつきでネットで調べたら登山道があることを知り、片道1時間程度で初心者向けということもあって、小学生以来の登山を経験してきました。もちろん一人で。 登山は山頂を目指すのが一般的ですが、僕が見たかったのは山の中の自然でした。なので、少し登っては足を止めて、気になるものがあれば写真を撮ったり、双眼鏡を覗いたりと、ゆっくり進みました。 片道1時間程度の山ですが、山頂からの景色は気持ちよかったです。奥に見えるのは知林ヶ島です。 この日以来、「今日は魚見岳に雲がかかってるな」とか、「空気が澄んでて魚見岳がよく見える」とか、一回登っただけなのに、勝手に親しみやすい山となりました。 また行きたいなと思いつつ、行けてないですね〜。写真のヤギは、登山口のすぐ近くの民家にいるヤギです。 ちなみに魚見岳という名前は、昔の漁師が海に出る前に、付近の魚群の動きを確認してから漁に出たとされたことが由来らしいです。昔の漁師、めっちゃスタミナあったんですね。リスペクトです。

小学生ぶりの登山

2月は絵の仕事だけでなく、制作部屋の引っ越し、確定申告、植木鉢の管理などが重なって、あっという間に月末を迎えた気分でした。 タスクに追われているときほど、園芸の時間が心を穏やかにしてくれるような気がします。基本的に多肉植物とサボテンは、春秋に管理作業をします。子株を外したり、古い根っこを取り除いたり、ひと回り大きな鉢に植え替えたりします。 自作のモルタルポット、KANDYPOT(キャンディポット)を発案してから3年が経っていました。今年こそは商品化して販売するつもりです。去年もそんなことを言っていた気がしますが。笑 すでに園芸を趣味としている人にはもちろんですが、KANDYPOTがきっかけで植物に関心を持ってくれる人がいてくれたら嬉しいと思っています。 植物は身近に自然を感じられる存在として、自分の空間に迎え入れやすい生き物です。日常生活のふとした瞬間、視界の中に生き物が入ると、心が安らぐような気がします。人には、本能的に自然を求める性質があると思います。 近所に「魚見岳(うおみだけ)」という山があって、車で山頂まで行ったことはあるのですが、思いつきでネットで調べたら登山道があることを知り、片道1時間程度で初心者向けということもあって、小学生以来の登山を経験してきました。もちろん一人で。 登山は山頂を目指すのが一般的ですが、僕が見たかったのは山の中の自然でした。なので、少し登っては足を止めて、気になるものがあれば写真を撮ったり、双眼鏡を覗いたりと、ゆっくり進みました。 片道1時間程度の山ですが、山頂からの景色は気持ちよかったです。奥に見えるのは知林ヶ島です。 この日以来、「今日は魚見岳に雲がかかってるな」とか、「空気が澄んでて魚見岳がよく見える」とか、一回登っただけなのに、勝手に親しみやすい山となりました。 また行きたいなと思いつつ、行けてないですね〜。写真のヤギは、登山口のすぐ近くの民家にいるヤギです。 ちなみに魚見岳という名前は、昔の漁師が海に出る前に、付近の魚群の動きを確認してから漁に出たとされたことが由来らしいです。昔の漁師、めっちゃスタミナあったんですね。リスペクトです。

インプットとアウトプット

インプットとアウトプット

2023年1月の活動報告です。 12月は茨城、神奈川、東京を飛び回って合計4枚の壁画を描いてきました。移動には疲れましたが、気持ち的にはガンガンいこうぜって感じでした。でもアウトプットの連続は経験上よくないので、今月は描くこと以外のこともしようと思いました。 描くことがアウトプットなら、逆にインプットとはなにか。それは「する」ことではなく、「起こる」ことなんだと最近思うようになりました。見たり、聞いたり、主に五感から感じたものを通じ、自分の心が動いた瞬間。インプットは発生します。 アウトプット、つまり描くことを連続しているとどうなるのか。 僕の場合、ある日突然描くことが楽しく感じられなくなる現象が起こります。それは不思議と、描いているときではなく、描いていないときに突然やってきます。それから絵を描こうとしても、なんとなく気持ちが込められず、雑になってしまったり、退屈なアイディアしか生まれなくなります。 そんな嫌な時間は少しでも過ごしたくないので、最近はアウトプットとインプットのバランスを意識して過ごしています。 僕は性格的にアウトプット過多になりがちなので、最近は多少無理やりにでも描くこと意外の予定を組んだりしています。 今月はアトリエのガーデニングスペースの模様替えをすることにしました。 せっかくなので背景も塗り替えようと、一度全ての植木鉢をどかして、背景の壁に絵を描きました。自分で描いた古い絵を見ていると、どうしても手直しをしたくなってしまうので、今回の絵は飽きがこないようシンプルなスタイルで描きました。 ...って、結局描いてましたね。笑 植物と接しているとき、僕はインプットが起きやすくなります。 冬の間萎んでいたサボテンが久しぶりに水を吸って膨らんだのを見たりすると、なんとも言えない気持ちになります。ちゃんと生きてるんだな〜と。 初詣もかねて、近所の神社にいくつか行ってきました。神社に行くと日常から少し離れられるような感覚がして、神妙な気持ちになることができます。 神社は、神様とのご近所付き合いみたいなものだと聞いたので、買い物や散歩のついでに、時間があるときは近くの神社に寄ってお参りに行くようになりました。 鹿児島には、歴史の長い神社が数多く健在しています。神社に通うようになってから、なんとなく心の調子も良くなった気がします。 美しい景色を見たときもインプットは起きやすいです。 同じ場所から見る同じ景色であっても、自分の身体や精神の状態によってインプットの比率は大きく変わります。車で登って山頂から見える景色と、登山道を歩いて登って山頂から見える景色は、同じ景色であっても感じ方が全く変わりますよね。 そうやってインプットした心の振動を、自分というフィルターを通し、絵としてアウトプットする。目には見えない心の波動を、目に見えるイメージに変換しているような気持ちでペンを握っていきたいです。 そうやって出来上がった僕の絵が、また誰かの心を動かすきっかけになってくれれば嬉しいです。最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

インプットとアウトプット

2023年1月の活動報告です。 12月は茨城、神奈川、東京を飛び回って合計4枚の壁画を描いてきました。移動には疲れましたが、気持ち的にはガンガンいこうぜって感じでした。でもアウトプットの連続は経験上よくないので、今月は描くこと以外のこともしようと思いました。 描くことがアウトプットなら、逆にインプットとはなにか。それは「する」ことではなく、「起こる」ことなんだと最近思うようになりました。見たり、聞いたり、主に五感から感じたものを通じ、自分の心が動いた瞬間。インプットは発生します。 アウトプット、つまり描くことを連続しているとどうなるのか。 僕の場合、ある日突然描くことが楽しく感じられなくなる現象が起こります。それは不思議と、描いているときではなく、描いていないときに突然やってきます。それから絵を描こうとしても、なんとなく気持ちが込められず、雑になってしまったり、退屈なアイディアしか生まれなくなります。 そんな嫌な時間は少しでも過ごしたくないので、最近はアウトプットとインプットのバランスを意識して過ごしています。 僕は性格的にアウトプット過多になりがちなので、最近は多少無理やりにでも描くこと意外の予定を組んだりしています。 今月はアトリエのガーデニングスペースの模様替えをすることにしました。 せっかくなので背景も塗り替えようと、一度全ての植木鉢をどかして、背景の壁に絵を描きました。自分で描いた古い絵を見ていると、どうしても手直しをしたくなってしまうので、今回の絵は飽きがこないようシンプルなスタイルで描きました。 ...って、結局描いてましたね。笑 植物と接しているとき、僕はインプットが起きやすくなります。 冬の間萎んでいたサボテンが久しぶりに水を吸って膨らんだのを見たりすると、なんとも言えない気持ちになります。ちゃんと生きてるんだな〜と。 初詣もかねて、近所の神社にいくつか行ってきました。神社に行くと日常から少し離れられるような感覚がして、神妙な気持ちになることができます。 神社は、神様とのご近所付き合いみたいなものだと聞いたので、買い物や散歩のついでに、時間があるときは近くの神社に寄ってお参りに行くようになりました。 鹿児島には、歴史の長い神社が数多く健在しています。神社に通うようになってから、なんとなく心の調子も良くなった気がします。 美しい景色を見たときもインプットは起きやすいです。 同じ場所から見る同じ景色であっても、自分の身体や精神の状態によってインプットの比率は大きく変わります。車で登って山頂から見える景色と、登山道を歩いて登って山頂から見える景色は、同じ景色であっても感じ方が全く変わりますよね。 そうやってインプットした心の振動を、自分というフィルターを通し、絵としてアウトプットする。目には見えない心の波動を、目に見えるイメージに変換しているような気持ちでペンを握っていきたいです。 そうやって出来上がった僕の絵が、また誰かの心を動かすきっかけになってくれれば嬉しいです。最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

茨城、神奈川、東京でのペイント

茨城、神奈川、東京でのペイント

2022年のラストは茨城、神奈川、東京にて、合計4枚の壁画を描きました。月の最初から最後まで移動とペイントを繰り返し、慌ただしいながらも充実した1ヶ月になりました。 まずは茨城の社長さんのアパートに滞在して、稲敷にあるリサイクル倉庫の壁画制作を完成させました。カラフルでパワフルな絵、というオーダー以外は自由なクライアントワークだったので、たくさんの色を使って最後まで楽しく描けました。 完成した翌日、事前にお願いしていた友達が茨城に到着。スプレー缶と荷物を車に積んで茨城から神奈川へ移動。 次の現場は川崎の平間にて、「Wallternatives」というミューラル(壁画)イベントに参加しました。取り壊し予定のパチンコ店に全国各地からアーティストが集結し、内装の壁をキャンバスにそれぞれが作品を描きました。 この現場は共有の鍵があり、24時間好きな時間に出入りできて、電気も空調も水道も使える室内の現場でした。最寄駅からも近く、スーパーやコンビニも隣接していて、すぐ近くに僕の大好きなオリジン弁当があるという、全てが整った贅沢な制作現場でした。 公開日に見に来てくれた方々、ありがとうございました。コロナ以降、対面でファンの方と接することが少なくなりましたが、より一層貴重な時間だと感じるようになりました。いつも応援いただきありがとうございます。 3つ目の現場は東京、原宿の竹下通りから一本入った店舗の内装ペイントでした。横浜をベースに展開しているCBD SHOPのCHILLAXY(チラクシー)の新店舗です。横浜店にもカエルを描かせてもらったので、今回もCHILLなカエルをテーマにご依頼いただきました。自分の得意なジャンルとモチーフでした。 滞在先を神奈川から茨城へ戻し、最後の現場は東京、新宿区にある保護猫カフェ、BAKENEKO CAFEのシャッターペイントでした。 ネコを描いてほしいとオーダーされたのは初めてのことでした。しかもZ李さんが統括しているお店のシャッターで、隣には先輩のTABOOさんの絵が描いてある9SARI CAFEがあり、緊張を通り越して正直不安でした。 不安をパワーに変換するためには自信を付けるしかありません。自信を付けるには練習を積み重ねることしかできません。シャッターの前に立つまでの1ヶ月弱、空港の待ち時間、電車の移動中、仕事の合間、ベッドに入る前、僕は可能な限りの時間を使ってネコのスケッチを描き続けました。 本番当日、決して十分な自信ではないけれど、しっかり集中して描けば大丈夫な気がしました。不安よりも「大好きなネコのために絵で貢献できる」という積極的な気持ちの方が強く出ているのを感じました。 3拠点を移動しながら4枚の絵を描けたこと、1ヶ月前の自分よりも自信を持てるようになりました。この自信を糧に、今年もいい絵を描けるよう精進します。2023年もSH11NA WORKSをよろしくお願いします。

茨城、神奈川、東京でのペイント

2022年のラストは茨城、神奈川、東京にて、合計4枚の壁画を描きました。月の最初から最後まで移動とペイントを繰り返し、慌ただしいながらも充実した1ヶ月になりました。 まずは茨城の社長さんのアパートに滞在して、稲敷にあるリサイクル倉庫の壁画制作を完成させました。カラフルでパワフルな絵、というオーダー以外は自由なクライアントワークだったので、たくさんの色を使って最後まで楽しく描けました。 完成した翌日、事前にお願いしていた友達が茨城に到着。スプレー缶と荷物を車に積んで茨城から神奈川へ移動。 次の現場は川崎の平間にて、「Wallternatives」というミューラル(壁画)イベントに参加しました。取り壊し予定のパチンコ店に全国各地からアーティストが集結し、内装の壁をキャンバスにそれぞれが作品を描きました。 この現場は共有の鍵があり、24時間好きな時間に出入りできて、電気も空調も水道も使える室内の現場でした。最寄駅からも近く、スーパーやコンビニも隣接していて、すぐ近くに僕の大好きなオリジン弁当があるという、全てが整った贅沢な制作現場でした。 公開日に見に来てくれた方々、ありがとうございました。コロナ以降、対面でファンの方と接することが少なくなりましたが、より一層貴重な時間だと感じるようになりました。いつも応援いただきありがとうございます。 3つ目の現場は東京、原宿の竹下通りから一本入った店舗の内装ペイントでした。横浜をベースに展開しているCBD SHOPのCHILLAXY(チラクシー)の新店舗です。横浜店にもカエルを描かせてもらったので、今回もCHILLなカエルをテーマにご依頼いただきました。自分の得意なジャンルとモチーフでした。 滞在先を神奈川から茨城へ戻し、最後の現場は東京、新宿区にある保護猫カフェ、BAKENEKO CAFEのシャッターペイントでした。 ネコを描いてほしいとオーダーされたのは初めてのことでした。しかもZ李さんが統括しているお店のシャッターで、隣には先輩のTABOOさんの絵が描いてある9SARI CAFEがあり、緊張を通り越して正直不安でした。 不安をパワーに変換するためには自信を付けるしかありません。自信を付けるには練習を積み重ねることしかできません。シャッターの前に立つまでの1ヶ月弱、空港の待ち時間、電車の移動中、仕事の合間、ベッドに入る前、僕は可能な限りの時間を使ってネコのスケッチを描き続けました。 本番当日、決して十分な自信ではないけれど、しっかり集中して描けば大丈夫な気がしました。不安よりも「大好きなネコのために絵で貢献できる」という積極的な気持ちの方が強く出ているのを感じました。 3拠点を移動しながら4枚の絵を描けたこと、1ヶ月前の自分よりも自信を持てるようになりました。この自信を糧に、今年もいい絵を描けるよう精進します。2023年もSH11NA WORKSをよろしくお願いします。

植物と猫と過ごした10日間

植物と猫と過ごした10日間

このブログでは皆さんにサポートしてもらったお金と時間をどのように活用しているのか、毎月勝手に記録しています。よかったら読んでください。2022年11月の活動報告です。11月は壁画制作のため茨城県に行ってきました。2年前から3,4ヶ月に1度は県外に出るようになりました。そのおかげで関東の方々からも壁画制作をいただき、イベントにも呼んでもらえるようになりました。 壁画の仕事は、僕が描いた壁画を実際に見た人から依頼されることが多いです。なので、僕は1つ1つの仕事と真剣に向き合っています。納得するまでスケッチを何度も描いて、自信が持てないときはアトリエの壁で予行練習をします。 それでも今年の11月〜12月の仕事は、現状の自分の力量では間に合わないと感じました。 ありがたいことに、どの依頼も描きたいものばかりでした。どの依頼も描きたいのに、今の技術では納得できない。でもクオリティを高めるには時間が足りな過ぎる。それでもどうにか間に合わせようと、次の壁画案件の練習のために鹿児島のアトリエに戻りました。鹿児島には10日間しか滞在できないのに、雨の日が続きました。雨の日は壁に描くことができないので、気持ちだけが焦る日々が続きました。そんなある日、近所のホームセンターでリートープスが売っていました。「おお!かわいい!」と思って、衝動買いしました。4株も。笑リトープスは アフリカ南西部にあるナミビアという国の岩砂漠地帯で、岩や石に擬態している植物です。面白い特徴があって、年に1回ほど脱皮をします。見たことはあったけれど、実際に手に入れたのは初めてでした。雨の日はリトープスを観察したり、猫と過ごしていました。それで、前より心が安定してくるような気がしました。 依頼主は、僕の絵、僕の仕事を信用してくれているから依頼をくれている。それに僕は、練習のために実費で鹿児島に戻るような絵描きだ。そんな絵描きが、中途半端な仕事で終わらすわけがない。滞在期間が伸びようと、赤字になろうと、納得できるまで「完成」とは言わない。 自分の絵を信用できてなかったのは、自分だけだったことに気付きました。 鹿児島のいる間、壁に描く練習は1回しかできませんでした。でも、なんとなく大丈夫な気がしました。不安や焦りに囚われていなければ、自分らしく描ける気がしました。 水戸のCBD STORE、「Peekaboo」の壁画制作を無事に終え、12月は神奈川、東京での壁画制作へ。1枚1枚を丁寧に、楽しんで描いてこようと思います。 以上、2022年11月の活動報告を終わります。最後までご愛読いただき、ありがとうございました。

植物と猫と過ごした10日間

このブログでは皆さんにサポートしてもらったお金と時間をどのように活用しているのか、毎月勝手に記録しています。よかったら読んでください。2022年11月の活動報告です。11月は壁画制作のため茨城県に行ってきました。2年前から3,4ヶ月に1度は県外に出るようになりました。そのおかげで関東の方々からも壁画制作をいただき、イベントにも呼んでもらえるようになりました。 壁画の仕事は、僕が描いた壁画を実際に見た人から依頼されることが多いです。なので、僕は1つ1つの仕事と真剣に向き合っています。納得するまでスケッチを何度も描いて、自信が持てないときはアトリエの壁で予行練習をします。 それでも今年の11月〜12月の仕事は、現状の自分の力量では間に合わないと感じました。 ありがたいことに、どの依頼も描きたいものばかりでした。どの依頼も描きたいのに、今の技術では納得できない。でもクオリティを高めるには時間が足りな過ぎる。それでもどうにか間に合わせようと、次の壁画案件の練習のために鹿児島のアトリエに戻りました。鹿児島には10日間しか滞在できないのに、雨の日が続きました。雨の日は壁に描くことができないので、気持ちだけが焦る日々が続きました。そんなある日、近所のホームセンターでリートープスが売っていました。「おお!かわいい!」と思って、衝動買いしました。4株も。笑リトープスは アフリカ南西部にあるナミビアという国の岩砂漠地帯で、岩や石に擬態している植物です。面白い特徴があって、年に1回ほど脱皮をします。見たことはあったけれど、実際に手に入れたのは初めてでした。雨の日はリトープスを観察したり、猫と過ごしていました。それで、前より心が安定してくるような気がしました。 依頼主は、僕の絵、僕の仕事を信用してくれているから依頼をくれている。それに僕は、練習のために実費で鹿児島に戻るような絵描きだ。そんな絵描きが、中途半端な仕事で終わらすわけがない。滞在期間が伸びようと、赤字になろうと、納得できるまで「完成」とは言わない。 自分の絵を信用できてなかったのは、自分だけだったことに気付きました。 鹿児島のいる間、壁に描く練習は1回しかできませんでした。でも、なんとなく大丈夫な気がしました。不安や焦りに囚われていなければ、自分らしく描ける気がしました。 水戸のCBD STORE、「Peekaboo」の壁画制作を無事に終え、12月は神奈川、東京での壁画制作へ。1枚1枚を丁寧に、楽しんで描いてこようと思います。 以上、2022年11月の活動報告を終わります。最後までご愛読いただき、ありがとうございました。